「CUBERS」の曲について書きたいだけ書く その2

CUBERSって50曲以上も持ち歌があるんだね。引き続き書きたいだけ書く。その1はこちら

CHOICE

カッコいい・かわいい・ちょっと切ないが全部入りの最新表題曲。かなり長い間奏(ダンスパート)があるんだけど、オシャレで音源だけでも全然聞き飽きない。歌詞も良い意味で青春ソングじゃなくて、頑張って生きる大人を描いているのがメンバーと同年代としてはなんだか嬉しい。「物笑いの種も花を咲かせればきれいだね」は格言。サビの頭の歌詞はどれもいいんだけど、「正々堂々どの夢も見続けていいんです」は特に背中を押される。

公式YouTubeに上がってるこの曲の「推しカメラ」が、他のアイドルでは意外に同じような形式を見たことがないレアなつくり。フルバージョンだし、グループのダンスシーン内で1人を追っているだけじゃなく、リップシーンもあるソロMVみたいな感じ。衣装も細部まで見られるし、パフォーマンスから個々のキャラクターとかこだわりが見えて良い。個人的は優くんver.がなんか楽しげで好きだけど、全員分見応え抜群。

 

空の上

空の上

空の上

感動的なバラード。アイドルのエモ曲らしさ(メンバーやファンの大切さを歌詞で伝える)もありつつ、世界観は素朴で聞き手も共感できる曲なのが聴きやすい。私が映像で見たパフォーマンスは泣かせる雰囲気だったけど、メロディ自体は基本落ち着いた感じだから、場の空気とか聞き手の心持ちで感じ方が変わりそう。

歌詞だと「一通りのことを知って 着飾ったり 嘘を知る だけどホントのことだけは "知らない"が増えてく」ってところに、確かにそうだなとハッとさせられた。ユニゾン「これが嘘でも 醒めないでほしい」からのソロじ間隔で 未完成で 明日なら来るから」あたりも、絶望なのか希望なのかハッキリしないしんどさが良い。

 

STAND BY YOU

1回聞いたら全部覚えられるような、シンプルにいい曲。…と思っていたんだけど、1番Aメロ最後の「すぐリターンでシャットダウン」という歌詞、今の今まで「すぐに断念しちゃった」だと勘違いしていた。Night and day=悩んで 的な感じなのかな、びっくりした。「今日もまたどこかへ歌いに行く 愛でも恋でも夢も希望だって」ってフレーズがめちゃくちゃアイドルっぽくて良い。CUBERSの曲って明るい曲が圧倒的に多くて、いつでも愛・恋・夢・希望を歌っている印象だから、彼らにも似合っている言葉だと思う。あとこの曲も間奏が長くてカッコいい。

トイカメラ風のMV、サイズ感が途中で変わってることにじわじわきてしまうけど、かわいいしストーリーも微笑ましい。みんな垢抜けたよね…。

 

予感

予感

予感

アルバム曲ならではの独特な雰囲気で好き。ドラムの音から始まって、終盤まで雰囲気が変わらず流れるように曲が進むけど、最後のサビで少しだけ静かになって切り替わることでエモさが増している気がする。パート分けも多分細かくて、最後のサビで特に目立って聞こえる声(ハイスピードで〜あたり。誰かまでは分からない)が歌詞を引き立ててるのが好きなポイント。

「ジョークが混ざって 娯楽も学も人を伝うよ」って歌詞が特にカッコいい。全体的にストレートな表現じゃないんだけど、何故か情景が浮かぶというか主人公の目線になれる歌詞(ライブ前のアイドルをはじめ、何か準備してきた仕事に臨む人の歌だと思う)で、それでいてシビアなところも重すぎる感じがしない。「僕らは手に余るほど贅沢で夢にいるんだ」「足しても引いても人間さ」あたりもだいぶ手厳しく聞こえるけど、繰り返し聞くうちに「私も仕事頑張ろう!」と励まされる超スルメ曲。

 

Chi-Chi-Chi

Chi-Chi-Chi

Chi-Chi-Chi

謎の感動ソング。タオルを回すアッパーチューン・歌詞は片想いソングなのに、なぜだか聞き終わるとジーンとする。他アイドルの名前出して悪いけど、個人的にはももクロの「走れ!」とかNMB48の「青春のラップタイム」とかに近い出所不明の不思議な熱量を感じる。「時間よ止まれ」「胸の中が爆発しそう」っていう歌詞の、強い気持ちがギリギリで抑圧されてる切迫感がいいんだろうな。その割に「タイムマシンがもしもあったら 昔の僕より出会う前の君を見に行きたい」あたりは妙にこじらせてて面白い。

パフォーマンス映像は尚更アツい。繰り返しになるけど曲それ自体に物語性があるわけではなさそうなのに、毎度安定してアツいパフォーマンスなのがすごいと思う。月額350円のひかりTVビデオアプリで見られるライブ(「夏の踊らないワンマン2021」と「SPEED BEAT SHOW」)も、公式インスタのリールにあるライブ映像も必見。

 

WOW

「顔面国宝!それなー」とかのよしえソングと、カバー曲の「そばかす」を除けば、おそらく唯一の女性目線の曲。自分は自分 他人は他人 頭で理解をしても ふてっくされて鍵閉めて よそ見ばっかしてしまって」など、陰のあるフレーズが多いけど全体的には前向きで、中でも「髪がなびく方へ」という歌詞がとても軽やかで大好き。恋に仕事に疲れたOLが主人公っぽい曲ってアイドルソングに意外とあるけど、その中でも強さとか孤独じゃなくて優しさとかわいらしさを感じるのがいい。「私も仕事頑張ろう!」と思う(2回目)。

MV以外のパフォーマンスも見たことある(前述のひかりTVでバンドver.、今年の24時間テレビのオンラインイベント、そして例によってお客さん撮影)けど、ダンスも楽曲もパート分けもあわせて「アイドルを見たぞ!」という満足感をもらえる。個人的には「あんな風になりたいな」のフォーメーションに特にそれを感じて好き。

 

Listen to Miracle

Listen to Miracle

Listen to Miracle

「本当の倒すべき敵は面倒くさいってすぐ言う自分だよ」という歌詞に「すみません…」となる曲。といいつつ、のん気に聞いていたらCメロでいきなり自分に矛先を向けられるような臨場感があっていい。あと「出来ないことなんてさ 数えない」っていうところも無性に好き。できないことなんてない!というのもいいんだけど、あることは認めるけど気にないってスタンスが前向きで素敵。

歌詞はRPGみたいな世界観だし、曲調もなんとなくファンタジーっぽくて、自分や周りの声をちゃんと聞いて素直に受け止めよう、というメッセージもスッと入ってくる。冒頭とかサビで入ってる教会の鐘みたいな音が特に印象的。最後、2コーラスの掛け合いで華やかに終わるところも余韻があって好きだな。

 

ピンキーリング

良い意味で超アイドルな王道曲。歌詞もメロディも寸分の隙もなくキラキラで、良いところしかない。ピンキーリング=祈り・チャンスを掴む と 小指≒約束 は別々の言い伝えだと思うけど、その両方が綺麗に絡んだ歌詞で、さらに「両手じゃとても数えきれない」「ぎゅっと繋いだ手」とずっと主人公カップルの手元にフォーカスしてるところにキュンとする。多分ずっと小指に指輪嵌まってる。

最後のサビでキーが上がるところが期待を裏切らなくて良い。パート分けはTAKAくん「ダイヤになれない ほんとはジルコニア→9ちゃん「それは問題じゃないよ」が声にハマりすぎてて感動だけど、他のパートも全てがぴったり。ダンスも王道だからこそ、細かい動きや表情に5者5様の個性が出てると思う。5組のカップルの男の方だけを見てる気分になってしまう。

 

ワンダーパレード

ワンダーパレード

ワンダーパレード

たまたまシャッフルで聞いて、雰囲気が大人っぽいから最近の曲かと思いきや初期の曲だったのでびっくり。でも、今より若者っぽい声で「そうさ 言えない過去も そうだ 消えない傷も」と元気に淡々と歌ってるのがいいのかなとも思った。歌詞の薄暗さに反してメロディは四つ打ちでどんどん前に進んでいくのもいい。

歌い出しの「焼き直してる 手癖の知恵も やりくりのカードが尽きてきて」から始まる歌詞が、仕事等に慣れて適当にこなすようになる頃の気持ちそのものでドキッとする。あと最後が「楽しくなくなるまで」で終わるのがめちゃくちゃ好き。"死ぬまで"とか"いつまでも"とか、アイドルなんだから"君がいる限り"とかでも良いところを、頑張りすぎず自分の心に委ねさせてくれるところがすごく優しい曲だなと思う。

 

Yeah! 僕らは変わらない

曲・MV・ダンス(MVには無いけど、例によってお客さん撮影動画でたくさん見られる)全部がかわいい。持ち前の若さや無邪気さだけじゃなく、ある程度意図してこの元気をファンに届けているであろうメンバーはすごいなあと同年代として思う。

歌詞は「コロナ禍でも応援してくれるファンのみんな、ありがとう!」的な内容だと思うんだけど、ところどころ一般人でも共感できる。「時に僕の正義が誰かを苦しめることもあって」とか「世間の噂にたとえ真実が負けそうでも」とか、シリアスでギョッとするしそんなこともあるなあと思う。あと、的外れかもしれないけど「知らない誰かのそれっぽい名言 そんなのより」という歌詞、明るいけどちょっと捻くれたところがめちゃくちゃCUBERSっぽいなと思う。そこだけ声が重なってて大音量なのもなんか好き。

 

書きたいだけ…といいつつキリよく20曲分について書いてみて、自分の好きな曲のタイプをなんとなく実感した。補足すると、1番推されてるつんく♂さん作の「メジャーボーイ」もこれぞデビュー曲!って感じでもちろん良い曲。ファン人気がありそうなかわいい曲が「妄想ロマンス」。カッコいい系だと「SHOOTING STAR」「Please Call Me」「Beautiful World」「feelin'」「NANDE」とか。めちゃくちゃ元気な「アジアの純真」と逆にゆったりした優しい雰囲気の「そばかす」のカバーも独特で、本当にいろんな良い曲がある。

彼らを好きになって、確実に前より毎日が楽しくなってめちゃくちゃありがたい。これからも新しい曲やパフォーマンスがたくさん見たいなーと思う。渋谷公会堂のライブに申し込んだら当たったので、半年以上も後だけど楽しみです。