CUBERSはラストライブまでめちゃくちゃ楽しかった

解散なのに楽しかったの!?という感じだけど、本当です。ありがとうCUBERS、好きになってよかった!

 

 


参加するまで

このライブの開催が発表されたときのことは強烈に覚えている。年末の池袋サンシャインシティのフリーライブを仕事終わりに飛び込みで見に行き、最上階から見下ろしていた時に最後に流れた解散ライブの告知映像。さっきまで賑やかだった噴水広場が怖いくらい静かになった中で、告知するメンバーの声だけが響いていた。自分もなにも言えなくなったのに「たくさんの人が集まっているのに、こんなに静かになることがあるんだなあ…」と他人事のように思った。

発表後も色んなライブや本とCDのリリースイベントで毎日なにかしら発信されていて、自分が行ったときも行かなかったときも楽しんでいた。ときどき噴水広場のことを思い出して、あんなに一瞬で悲しい空気になる要素を常に抱えているにも関わらずいつ見ても楽しい(というか楽しませてくれる)のって本当にありがたいことだなと考えたりした。エゴだけど最後までそうあってほしくて、絶対に全員でラストライブができますように・彼らが良い形で幕引きできますようにと心から祈っていた。


当日3/31(日)、会場「豊洲PIT」は解散発表後初のフリーライブと同じ場所で、私が来るのもそのとき以来だった。場所は豊洲PITとチームラボの他には周辺にコンビニすらないストイックなゆりかもめの駅「新豊洲」からすぐで、外観からして存在感抜群のまさに「ハコ」。屋根とかなにもない建物の前の原っぱみたいなところに、溢れかえるほどのお客さんが並んで入場を待つ。ドリンク代で電子マネーを使えるのが地味に嬉しい。以前行ったときは実はそれほど思わなかったけど、今回はスタンドフラワーが並んでいたことやお客さんが桁違いに多かったこともあって外も中もめちゃくちゃ大きく感じたな。


公演中

一部始終はここに全部書いてある。スピーチ書き起こしと綺麗な写真に感謝→https://emomiu.jp/news/175613/


・あったもの→花道、センターステージ、階段のセット、ギラギラの衣装、カラフルに光る巨大な照明、銀テープ、桜の花びら、大人数のバックダンサー。全てが嬉しい予想外でびっくりした!

・入場が遅くて、端っこのたまたま空いててステージがとりあえずちゃんと見えそうなところにポンと入った感じだったから、メンバーが歩き出すまで花道とセンステがあることに気付かなくてすごく驚いたし嬉しかった。語弊ありまくりだけど、アイドルやそのファンが「いつかは」と思い描く光景のひとつなんじゃないかなって思ったよ。あくまで予想と想像、一般人が変なこと言ってごめん。

YouTubeに出てる"Chi-Chi-Chi"の大サビで銀テープが飛んだ場面、客席から見ても良すぎて、夢か?を通り越して映画か??と変な気持ちになった。泣けるというより思わずパッと笑顔になるような、現実感がないほど綺麗な景色だった。

・メインステージだと距離的に顔まではっきり見えなかったんだけど、"メジャーボーイ"だったかな、メンバー全員がにっこり笑っているのがわかった気がした瞬間があってぐっときたな。

・"全然今しかない"や"妄想ロマンス"、"CHOICE"の最後などのワイワイした振付を小さなセンターステージでまとまって踊ってるのも、"WOW"や"スキャンダラスKISS〜final act〜"、"Circus"のパフォーマンスでは大きなメインステージでのびのびと動いているのも、なんかぴったりな場所でやってるなと思った。

・バックダンサーありの"Please Call Me"と"Beautiful World"、迫力増しててかっこよかったな。ダンサーさん一人ひとりももちろんかっこいいんだけど、人が増えたというよりメンバーの手足が増えたみたいに見えた。

・1人ずつのダンスも、普段は居なかったダンサーさんがいるからこそのシーンがたくさんあって、次のメンバーがどんなことするのか予想がつかなくてワクワクした。

・"君に願いを"、バラードから通常版になるのかなー?と思いながら聞いてたら結構なアップテンポ版になって予想を裏切られたし楽しかったな

・きらきらした階段にスタンドマイクをずらして置いて"Twilight"を歌ってたのも印象的。"Twilight"はファンになる前から知っている曲だったんだけど、ライブで歌っている姿を初めて見た時に、時間や空間の距離やライブハウスの雰囲気ごと彼らとファンにぴったりな曲だと思って感動したんだよね。その曲を、大きな会場の立派な設えで華やかな服を着て歌ってるところを見たときの、なんか遠くに行ってしまう(初めからから近くになんかいないよ⭐︎)感じに、これで最後なんだという実感が増して寂しくなった。

・"Twilight" →"For good"の「また会える」が続く流れにめっちゃ素直に感動した。"For good"、読むと悲しい歌詞に反してボーイズグループらしいオシャレな曲という印象だったけど、今回歌声の迫力で今まで以上に歌詞が届いてきたな。

・"本日晴天快晴"のとき、今日も気持ちよく晴れているからこの曲がピッタリだな〜と思いながら聞いていた。2番の季節の歌詞のところで、今までCUBERSを見に行ったときのことを思い出したりもした。彼らのイベントごとの日って、割といつも晴れてた記憶がある。

・色んな記事に無いところでいうと、"Romantic"の2番で優くんが「みんなが大好きだよー!」ってどこからか(客席降り中で見えなかった)呼びかけてて、びっくりしたけど嬉しかった

・アンコールでやってた"SHY"や"Baby Fever"、初期の曲らしい素朴さと超キラキラのステージ・大歓声のギャップが、当時を知らなくても素敵だった

・曲目も個人名も曖昧だけど、アンコールのときメンバーの誰かがステージ上部の照明「final CUBERS」を立ち止まってじーっと見上げていたのが印象に残ってる

・MCは割といつも通りで面白くてめちゃ笑った。あとから記事で読むと余計にぶっ飛んだ流れだなと思うw記事にないところだと、序盤の自己紹介の後のトークが無かったので、春斗くんの自己紹介の「ふわふわふわふわぽわわーん」を何故かファンが言うという最後にして初の試みがあったのと、優くんのデスボイスクイズが「春斗くんがだいすき!」で正解だった件がツッコミ不在で静かに消えていっていた…w

・"つまり、ぞっこんLOVE"前のあのノリはもちろん知ってたけど、アニマル浜口さんの真似なのはマジで普通に気づいてなかったww春斗くんの顎が直った瞬間笑いすぎて死ぬかと思った。

・メンバーが自分の思いを話している様子を見聞きした記憶があまりない(ゼロではないし、見逃しているだけかもしれない)けど、スピーチが全員素敵で本当にひとことひとこと心に残ってる。各自のペースと温度で話してるように見えたことがめちゃくちゃ好感で、とても素直な気持ちで聞けた。

・ライブ終わりの挨拶(以上○○でした、ありがとうございました)ってグループごとに色々なパターンがあるけど、CUBERSは毎回胸に手を当てためちゃくちゃ丁寧なお辞儀で、普段とギャップがあって結構好きだったなと思った。

・ダブルアンコールの「いつか再結成」宣言、メンバーとお客さんが笑顔で終わるためにどうしても必要な言葉だったと思う。そのとき誰がハゲているかという話で最後の最後まで笑っていられたのってめちゃくちゃ幸せだよね

・超ひねくれ者なので、誰のどのライブでも「アンコールが起きない、もしくは起こりすぎた場合はこの後どうなってしまうんだ」というハラハラを感じてしまうんだけど、今回はダブルアンコールのときに「次に出てくるのは再結成のとき」とはっきり言ってくれて、個人的には爽やかな気持ちで会場を出られた。

・最後の"Samenaide"、本当にあたたかくて前向きな気持ちでステージをぼうっと眺めていた。翌日から、YouTubeにあがってるのをめちゃめちゃリピってしまっている。なんかすごくかわいくて良い映像じゃない?

・最後の手を繋いでありがとうございましたー!(多分何か違う言葉を言ってくれていた)で桜の花吹雪がメンバーの頭上に降ってきて、それを投げ合って楽しそうにしていた様子を見て、楽しすぎてこれは夢か?とまた思った


最後に

ファンは基本的にアイドルの笑顔というか楽しそうな姿が見たくて応援してると思うけど、解散ともなれば多少はしんみりしないと区切りがつかなくて、でもあまりに悲しすぎても成仏できないという難しいお気持ちがある気がするけど、なんかそのあたりがちょうどいいラストライブで嬉しかったと個人的に思う。いつもは客席と向かい合わせの舞台や商業施設内にメンバーが身一つで立つライブだったから、複雑なステージ構成や銀テープで演出されて歌う彼らを見るのは最後にして初めてだった。本当はこれからももっと色々なパフォーマンスを見たかったなあと寂しい気持ちがありつつ、解散ライブなのに次の予想がつかないワクワクがずっと続いて本当に楽しい時間だった。

短い間ながらも活動を追ってる最中のグループが解散するのは初めてだったから、見届けたらこれに懲りてもうアイドルなんて好きにならない!と思うかもしれないなと思っていたけど、意外とそんなこともないのが現状。むしろ出不精だった私に彼らがイベントやライブに行く楽しみを教えてくれたから、今もアイドルライブをはじめとしたコンテンツにあれも見たいこれも見たいとワクワクできている。ライブ以外でも躊躇なく遠出するようになって、世界がすっかり広がった。

私は90年代生まれなので、最近はアイドルの子たちを見ると「若いっていいな〜」みたいな気持ちになることが多い。でも今回は、同年代の彼らの歌やダンスや言葉や表情に揺さぶられて「私も頑張ろう」と心が清らかになったステージだった。見る度に激アツ!大感動!泣ける!!なアイドルはたくさんいるしそういう子達も並行して好きだけど、個人的にCUBERSの場合は楽曲もメンバーのキャラクターも見てて全然心が疲れなくて、毎回自然と元気にさせてくれるところが最後まで好きだった。

アイドルに限らず、やってきたことを辞めるときに自分たちの手で1つひとつ区切りをつけられる人って実は少ないと思う。何事も、終わりにするときは大事なものをできるだけ減らして身軽になりたくなるし、そのための十分な時間もあったのに、彼らは解散発表してから8曲も出して50回以上ライブやイベントをやってメディアに出てグッズや円盤出して新しいお決まりのノリをいくつも生んで、最後の最後は「再結成します!」。形あるものもないものも残してくれて、誠実なのに夢も見せてくれて、特殊な時間なのに変わらずにいてくれた。最後まで色々やってくれた分、3/31を境にパッと消えるように無くなってしまって不思議な気持ちだけど、こんな強くて優しいアイドルグループがあったことを、これからも彼らの曲を聴きながら、ずっと覚えておきたいな。